奥多摩サイクリング

事務所からJR三鷹駅まで自走し、通行人の視線を浴びつつも暑い中、自転車をバラして輪行〜♪
東京の西部、奥多摩駅を目指し、13時30分頃中央線に乗車。
「君が人生の時」「回帰線」「まほろ駅前番外地」を旅のお供とした。



青梅駅に到着したのは15時30分頃。青梅線の終着駅である奥多摩駅までは直行していないので、青梅駅で乗り換え20分程時間を潰す。


昭和の古き良き時代にタイムスリップしたような、とても都内の駅とは思えない鄙びた風情を感じさせる。


現行車両とは完全にミスマッチしてますな。



折返しの奥多摩駅行電車が入線してきた。電車の顔を見て絶句。4両編成で現行車両。やっぱりなぁ、ちょっと残念。
ぶつぶつ言いながら乗車し、・・・・・ロング・シートにはめ殺しの窓。長閑な山村の風景を楽しもうとしたのに。現行車両でもいいから、せめてボックスシートにして欲しい。窓を開け放ち、森の木々達が生み出す新鮮な空気で車内を満たそうとしても、この近代的な現行車両の中には入ってこない。
二俣尾駅付近にて、黄花コスモスの群生が目の中に飛び込み、帰路の撮影地点として記憶した。
音楽や読書を楽しみながら、車窓からの風景を堪能。眼下に流れる多摩川。藁葺き屋根と畑で小休止している老夫婦。ここも東京都。しかし、時の流れはゆったりとしている。
小学生の軍団が乗車して来た。ランドセルをしょっているので、あれ?夏休みは終わったのかな?と思っていると、手に夏野菜が入ったビニール袋を持っている。一人の女の子が、そのビニール袋を私の自転車の上に置いたまま、別の車両へと走って行った。旅人へのプレゼントか?一瞬ニヤリとほくそ笑んだが、またすぐに走って戻って来た。自転車のサドルを棚の代わりとしたのか。
都会の小学生と比較して、地形的にも運動量が豊富なためなのかな。なにしろ声がデカい。腹筋を思いっきり使って声出しているから、小学生のクセに声の通りが大人並みだ。そんな感心している間に、またドーッと一斉に下車していった。



奥多摩駅に到着♪


光風輪業にてオーダーした自転車と、グーワタナベのオリジナル・バッグ。

バッグの色はフレームと同じく緑のオリーブ色なのだが、デジカメで太陽光下での撮影をして見ると、どうやってもオリーブ色が出ない。見た目とは異なる少々くすんだ色が記録されてしまう。やはり、ポジ・フィルムでないと色彩の忠実な再現は無理か。


自転車のフレームは英国製だが、ドクターと称される永井氏の知識と技術により、オーダーした自転車の性能が遺憾なく発揮されている。納車時の説明では、一時間以上にも亘って丁寧に説明して頂いた。
フロント・バッグには、ペケプロ本体とレンズ群及びフィルターを数種類入れるように、リア・バッグには、ラムダのカメラ・バッグがすっぽり収まるよう、自分なりに試行錯誤し発注。細かな要望にも親身になって対応して頂き、本当に感謝している。6号帆布の軽量且つ強靭さに加え、牛なめし皮とのコラボレーションが、使う人の楽しさだけでなく見る楽しさも与えてくれる。



車窓よりチェックした撮影ポイントに到着。



この自転車で最も特徴的な箇所。
トラス・フレーム。

細いパイプを何本も使用し、多くの三角形を作ることにより剛性を高めている。
見る角度により、そのフレームから受ける印象が変化し、このデザインがより普遍的なものであることを自己主張している。誰もが真似することが不可能なデザイン。手作業なので大量生産もできず、当然コストも高くつく。
路面からの衝撃を吸収するサスペンションも独特だ。重たい荷物を装着し、かなりの長距離を走行しても、唯一無二のサスペンションがその衝撃を和らげてくれる。ロード・レーサーと比較するとその違いは歴然だ。
物造りには、頭に描いた発想があり、発想にまとわりつくように理想がある。理想を求めれば求めるほどコストは高くなる。そんな理想を追い求めて設計することに成功し、この類い稀な自転車を製作し、世界のユーザーへと世に送り出したモールトン博士に敬意を表明したい。


羽村の堰にて日没。

走行ルートマップ

https://pioneer-bicycle.com/record/share/114249