第2回静岡マラソン


大好きな富士山を見ながら走る静岡マラソンに参加。

本命は3月28日(土)に行われる大島ふれ愛ランニングストーリーなので、静岡マラソンは完走目的という位置づけだった。

勝田全国マラソン後は、案の定、再び腸脛靭帯炎に苦しむことなり、2月は長距離練習をすることができずにいたが、それでも毎日ジョギングして260km走った。

勝田を一緒に走ったママさんランナーもエントリー。
静岡市が彼女の生まれ故郷なので、この地元開催の大会で国際ランナーとしての資格を取ることに燃えていた。
その情熱に火を付けるべく、自分も完走目的としてファンランするのではなく、本気で走ると決意したよ。

膝の具合も徐々に回復し、彼女と一緒に青梅マラソン東京マラソンの応援に行き、静岡への本気度がマックスになった。

しかし天気予報では雨90%!
今までの大会では、曇っていた日もあったが雨の大会は一度もない。
雨の日でも走ってはいたので苦ではないが、寒さにより低体温症になるのが心配だった。

今回は荷物が多いので、モールトンTSR-20を連れ出した。

小田急喜多見駅まで自走し輪行
小田原でJRに乗り換え、雲一つない静岡駅に昼前到着。




静岡駅を背にして南下。とりあえず美味しいものを食べよう。
海の幸が豊富な駿河湾。しかし生ものは禁物なので、お洒落な小さなイタリアンレストランを発見。


フレンチ・イタリアンの「ミルポワ」

牛肉とご飯大盛りで体力増強。

久能山のイチゴロードを走り、一人イチゴ狩り♪

もっと食べたかったけど、ゲップしたら真っ赤な汁が出そうで50個程度で終了。


膨れ上がった腹が苦しく、なんとか清水港付近に到着。

風は南風。薄く雲は広がりつつあるが、本当に明日は雨かよっ!?

清水駅に到着。走行距離は20km程度。
自転車を分解して、ビジネスホテルがある富士駅まで輪行

明日の準備をして夜は富士宮焼きそば

小さな居酒屋で女将さんが一人で切り盛りしていた。
富士山の撮影場所も教えてもらって美味しいミカンも4個頂いた。また来年ここに来よう。

シューズは晴れ用と雨用の二種類持ってきた。

確実に雨なので、黄色いアシックス・スカイセンサーで走ることにした。
蹴る力は弱いが、濡れた路面でもグリップが良い。

館内の温泉にゆったり浸かりマッサージとストレッチ。
膝は全く問題ない。心配なのは低体温症。初めて走ったフルマラソンの時のように、後半寒さでブラックアウトしないことを祈った。

22時過ぎには自然と瞼が落ち爆睡。しかし3時前に暑くて目が覚めた。二度寝すると体調を崩すので、朝風呂に長く入って覚醒させた。

スタート時間が異常に早い8時20分!理由は多々考えられるが、そもそも、スタート地点とゴール地点を同じにすれば、もう少し開始時間も遅くできるし、首都圏からも日帰りでの参加が可能になると思う。清水駅南口を長時間封鎖する必要もなくなるでしょう。静岡市を代表する広大な駿府城公園が、スタート会場だけにしか使用されないのはもったいない気がする。

コース図

駿河湾までは下り基調なので、目標タイムは3時間20分とした。
海沿いの久能イチゴロードに出れば、向かい風と冷たい雨で確実に体力消耗する。

7時前に会場へと到着。空は昨日の好天と打って変わってどんより曇り空。


パラパラと小雨が降り出し、100均で買ったカッパを着て、手荷物を預けようとウエスト・ポーチを出そうとしたらない。また忘れ物をしてしまった。
ポーチには大会用のエイドジェルを二個入れていた。
仲間のランナー達と集合写真を撮ってお互いに健闘を誓った後、エイドジェルを買い求めてコンビニまで歩き、効くか分からないのを1つ買った。
ポーチがないのでジェルを手に持って走ることになってしまったよ。
公園内を軽くアップジョグして、いざBブロックの列に並ぶ。

集団に囲まれているので、風も当たらず寒さは感じなかった。
お腹と背中にカイロを貼って寒さ対策は万全。周囲を見渡したが彼女の姿は発見できない。
整列場所からスタート位置まで移動し、いよいよカウントダウンが始まった。
なんと右斜め前方に彼女の姿が目に入ったよ。このスタート位置からだと、彼女は間違いなくストレスなくスタートする。
引き離されないように太腿をパン!と叩いて気合を入れた。

地味なピストル音がしてスタート!

目標としていたペースはキロ4分40秒〜45秒だったが、1km地点で既にそのペースで走れていた。
脚の具合は腸脛靭帯の張りもなく問題ないが、このスピードで走ったのが超久しぶりなので、右脇腹に痛みが出始め、左脚の脛が痛くなった。左脚の着地がぎこちなく、ピッチも等間隔でないのでかなりバランスを崩していた。
背中とお腹にカイロを貼ったが、腹のカイロが贅肉で揺れすぎて脱落!

次第に身体がスピードに慣れ、小雨が降る中、順調にラップを刻み続け、呼吸を落ち着かせて彼女の後方約20m付近を走り、やや下り坂になる5km折り返し地点でペースを上げて抜き去った。
コース図を見ても分かるとおり、何度も同じ道を行ったり来たりする。
静岡駅から国道150号の久能イチゴロードを通り清水駅へ至る道のりは約20kmしかないし。
先頭集団と何度もすれ違いざま声援を送って、いよいよ久能イチゴロードへと向かう。


下り基調なのでペースがアップし、20km地点で1時間30分21秒。ベストレースだった湘南国際マラソンのタイムと比較して2分弱の遅れ。
2月はスピード練習も長距離練習もしていなかったので、濡れた路面の影響を考えれば上出来でしょう。

右手側に煙ったい駿河湾。富士山は当然ながら全く見えず。吐く息の白さに気付き始め、次第に足の裏が冷たく感じ始める。
強烈な北風と冷たい雨。。。去年の静岡マラソンも雨。誰だ!雨の神は!!?
エイドステーションでバナナを掴んで貪り食うが、中々喉を通らずペースダウン。
今度はイチゴ!!半分かじって液状化させて呑み込めたよ。

25km過ぎて目の前に黄色いオーロラがチカチカと出現し、恐れていた低体温症の始まり。
苦悩ロードの第3折り返しで前方から走る彼女とすれ違う。やばい。100mも離れていない。折り返したので追い風となり、若干気のせいかペースが上がったのも束の間。第4折り返しでまたもや向かい風を受けて大幅にペースダウン。
35km地点をやっと通過し、右膝の張り感も強くなり一気にキロ5分台まで落ちた。
この時点で抜かれるのを覚悟したよ。


寒さで引きつった笑顔

足の裏は着地の度に痛みが走った。まるで氷の上を歩いているかのような痛み。
膝の痛みも強くなり脚は上がらず、なんとか腕を動かして前に進んでいる状態。
右側から彼女に勢いよく抜かれた37km付近。
彼女の強烈な目力に驚きつつ、その精神力と体力には脱帽したよ。去年はもっと酷い風と雨の中、3時間24分で見事に完走。日々の鍛練で一層逞しくなりましたね。羨望の眼差しでその姿を目に焼き付けた。
後4km。いつも練習している野川をたった1周すればゴールなんだ。脚を前へ!
もう何も考えることができない状態。大好きな曲も思い出せず、本能で走っている状態だった。

残り2kmでは気力でハイタッチ。

沿道からの「頑張れ!」の声援に頭を上下に振るのが精いっぱい。
この寒い雨の中を多くの人に応援してもらい、心から感謝します。

視線は定まらず意識は薄れ、唇と腕の振るえが止まらない。
ゴール地点がようやく視界に入って、歩くようなゆっくりとした速度でゴールした。


完走メダルを首に掛けてもらい、記念のバスタオルを雨除けにして、ようやく笑顔のポーズを作れた。

バスタオルが本当に温かく感じたよww



記録証


寒さで体の震えが止まらず、荷物を受け取る場所までの道のりが遠くて地獄だった。
更衣室まで重たい荷物を寒い雨の中持って歩くのも寒すぎて、荷物を貰った場所の屋根の下で人目を気にせずに皆さん着替えていたよ(笑)
貰ったフィニッシャータオルを腰に巻きやっと着替えて、痛めた脚を引きづりながら記録証を貰った。
出店も寄らず、参加賞の引換も冷たい雨と寒さで忘れたよ。

彼女は3時間17分という見事なタイムでゴールした。記録証を持ったその笑顔はとても素敵だった。
目標としていた13分切りには及ばなかったが、この悪条件の中、年代別では2位という素晴らしい成績を収めた。
一昨年の秋に初めて知り合って以来、何度も一緒に練習していたが、10kmを40分切るといったようなスピード感はなく、まるで背中に羽が生えているかのような軽やかな走りにいつも驚いていた。週末に30km走を欠かさずに行っているので、持久力と精神力はずば抜けている。
大企業の正社員として勤務し、海外への出張もこなして、小学生になる二人の子供の教育にも全力投球している。
しかし、もっと子供達と寄り添いたいという思いもあり、今回の静岡マラソンが彼女としてのガチレース最後になるのかな。
少し寂しい気持ちもあるが、母親業に専念して、子供たちが大きくなったらまた一緒に「ガチ」で走りましょうね。


駅の北口アーケード内の蕎麦屋かつ丼の大盛り。

清水駅から見たゴール会場

続々とゴールしている武者なランナー達。

雨にも負けず風にも負けず。みんな本当に良く頑張った!この過酷な条件での達成感は一生忘れないでしょう。

温泉に浸かり膝をマッサージしても激痛が治まらず、翌日の自転車ツーリングは中止して、真っ青に晴れた駿河の空に浮かぶ富士山に別れの挨拶をして帰宅した。

次の大会は大島フルマラソン。必ず4時間切ってやる!って気合が入ったが。。。

筋肉痛も取れて中二日でジョギングし始めたら、今度は右足裏の横を痛めてしまった。疲労骨折の疑いあり(笑)
一週間開けて痛みも和らいだので、ジョギングを再開したら再発!
ランニングを中止して、自転車なら足裏に負荷が掛からないので、奥多摩まで往復100kmサイクリングしたら左脚の太腿に繋がる靭帯を痛めた。
ゆるく走れば治ると思い、次の日は横浜マラソンの応援に自転車で行き、往復70km走ったら右脚のアキレス腱に酷い炎症が出てしまった。
大島フルマラソンはジョギング13km練習で挑むことになったよ(笑)
もしかしたら棄権するかも。