館山日帰りツーリング

房総半島半周ツーリング(320km)をしたのは24年も前のこと。
その時は、自宅から出発し、一切鉄道を使わずに大原の海岸で野宿して一泊という行程だった。
今回は、休みも体力もないから鉄道を使用して、養老渓谷〜館山の約80kmの行程とした。



自転車を電車内への持ち込みは原則禁止であるが、袋に入れてしまえば手荷物と同じ扱いになる。しかし、重量があるので、頑丈なロープ等で手すりに固定しなければならない。
輪行するときに一番大切なことは、輪行で疲れないことと傷が付かないことにしたので、加茂屋の輪行袋は本当に有難かった。
キャリーバッグのように、車輪をコロコロと転がすので、約13kgの重さも苦にならず、前後のホイールを外す必要もないので、フレームも傷が全く付かない。
もっとも、ブロンプトンの類などは、もっとコンパクトになるのだが、小さすぎて長距離ツーリングには不向き。

6時過ぎに事務所を出発。
小田急成城学園前駅まで自転車を転がす。
分解して輪行袋を被せて改札通過。
世間はお盆休みなはずなのに、通勤客が多く、邪魔にならないよう各駅停車の先頭車両まで転がして移動。
旅のお供は「いきものばかり」と「オレたち花のバブル組」

一人旅をするときは、ある程度の行程しか頭に入れない。行程の7割は無計画な旅であって、ネットで検索して情報を細かく仕入れようとはしないのだ。もちろんスマラーではない。移動中は、本を読んだり音楽を聴いたり。情報を仕入れたければ人に聞けば良い、というスタンスだから。その方が新鮮であり、且つ、双方向の会話が出来るでしょう。




小湊鉄道
都会人には知名度の低い鉄道であるが、鉄道好きな人であれば、今回の鉄道を使う「館山日帰りツーリング」には外せない選択肢の一つだ。
JR五井駅に到着し、味気ない現行車両からホームに降り立ち、小湊ちゃんが待つホームへ自転車を転がす。

小湊鉄道五井駅


都心から最短で「キハ」に乗れて、しかもタブレット交換が見れるのは、小湊鉄道だけだ。

だからなんなんだ〜って思わないでネ。

小湊ちゃんと輪行袋を外した自転車。





養老渓谷が下車駅だったが、券売機で乗車券を購入する時に発車時刻だった。
次の発車時刻まで時間があるので、のどかなローカル線の発着駅を見物。
何故か猪。その周りの綺麗なお花がミスマッチ。




途中までしか行かない上総牛久行へ乗車。
早くも黄金色に染まった田園地帯を車窓から眺める。




夏休みなので家族連れが多く、一両編成の車内は賑わう。
ディーゼルエンジンの音とレールの軋む音が調和し、全開された窓からは心地よい風が乗客の体を包み込んでいく。

上総牛久駅に到着。



次の発車時刻まで時間があるので、改札を出て駅舎とその近辺を散策。
お腹が空いていたので、ポテトチップを食べ、ペットボトルのお茶をベンチで飲む。時は10時過ぎ?風も程よく吹いているから暑さを感じない。熱中症なんて都会だけだな。目に映る家々も窓や玄関が全開だ。蚊だろうがゴキブリだろうが気にしない。みんな一緒。自然と一緒に生きているからね。
使わなくなったレールは、ベンチの固定に再利用。




雲ひとつない真夏の空と小湊ちゃん





11時頃、目的地へ向かう列車に乗り込む。
今度は2両編成で、しかも車掌さんが女性。乗客も多く大賑わいだ。
タブレット交換に乗客の皆様、一斉に窓から顔を出しておりました。




田園風景から山村風景になり、トンネルや鉄橋を通り養老渓谷駅に到着。
GPS時計で標高を確認するが、思っていたほど登っていない。
海まで峠の一つや二つあるような悪寒がww。因みに道路地図は持っていない。
道路情報なんかは、案内掲示板、若しくは歩いている人に聞けばいいから。
小湊鉄道の終着駅である上総中野駅から、同駅を発着駅としているいすみ鉄道に乗り換え、最終駅の大原まで行けばもうそこは海!なのだが、流石にそこまで楽をするのも気が引ける。峠なんて楽に超えてやるっ!という気持ちを持って自転車を組み立てる。


養老渓谷



出発だ!






養老渓谷駅にある案内板を見て、一路勝浦へとペダルを回す。
森が生み出す冷たい空気を胸に吸い込み、ペダルにも力が入る。
国道に合流し、坂を下って・・・・下りがあれば当然登りがあるww
既にペダルは重く、汗が大量に流れ落ち休憩(早っ)
峠というものではないが、アップダウンが多く、最初の元気はとうの昔だ。かなり参った。勝浦へ行く予定が鴨川方面へ走っていた。
こまめに休憩を取り水分を補給し、山の谷間にトンビの群れを発見。風に潮の香りが混じったので、もうすぐ海かって思ったが、幻想だったのか。
アップダウンはさらに続き、照る日差しの強さも増す。
駅から15kmしか走っていないのか。
トンネルを抜けると、遥か遠くに海が見えた!
豪快な下りが延々と続き、海まで後2kmの表示板。
ようやく鴨川の海岸に到着。時刻は13時過ぎ。
海岸沿いのラーメン店にて、肉ラーメンを食べてちょい休憩。
海水浴場を探して水着に着替え、黒潮なびく真っ青な海へ一直線。

超気持ちいいっ!!
平泳ぎしか出来ないから、波に漂う葉っぱのようにぷかぷか泳ぐ。
いい気になって泳ぐと、今回の最終目的地である館山まで走れない。
早々に海から引き揚げ、公園で下半身にタオルを巻いて着替えた。
30分ほど休憩し、15時から走り始める。


50kmしか走っていないのに、この疲れ方は歳だからか?
館山まで20km少し。肩の痛みと脚の重さが辛く、いっそ自転車を袋詰めにして近くの駅から帰ろうか・・・と卑しい思考が働く。
コンビニで館山までの道のりを見ると、以外とフラットな道路が続く。
館山市街へ入り、小さな喫茶店にて、キリマンとサンドウィッチとブルーベリーケーキとプリンアラモードを注文。


館山駅に到着。18時30分。

急いで袋詰めにして改札へ向かう。
千葉県・JRといえ、電車の本数が少ない。この電車を逃すと待ち時間が長い。
館山駅から内房線千葉駅行に乗り、千葉駅から横須賀線に乗り換えて、武蔵小杉までなんと3時間(笑)
新宿経由だと、時間的に混雑しているので武蔵小杉を選択した。
武蔵小杉駅南武線出口)
 



多摩川サイクリングロードと野川サイクリングロードを走って23時30分頃帰宅。
早朝から深夜まで、久しぶりに遊んだ、そして真っ黒に焼けた一日だった(笑)

帰宅後の体重を測ったら、なんと2kgの増加(爆)  食いすぎだ。