夜のネズミ

夜も近所の野川へ散歩&ランニングしているのだが、ごく稀にタヌキの親子に遭遇する。ハクビシンも見かけるこの不思議な野川であるが、街頭のみの薄暗い中で、目の前に尻尾の長い小さな動物が横切ったら、普通の人ならそれはネズミだと判断するでしょう。まして、そのネズミが、野川を歩いている時ではなく、繁華街の飲み屋から出てきたら当然ネズミだっ!って思って、その店には二度と行かないか、保健所へ通報までもしないが、ネズミが出た店として記憶に残すと思う。
何故、ネズミだと思ったのか。暗いから。尻尾が細く長いから。小さいから等の理由だろう。明るい場所で遭遇したら、その「ネズミのような」動物の素顔も確認することが可能になり、より判断に確証が持てるのではないか。

人間の判断などは、所詮「主観」に基づくものが多く、もう少し冷静になって「客観的」に判断する癖が必要なのかもしれない。小さくて尻尾が細長いけれど、もしかしたらテンの子供かも??とか、イグアナとかっ・・・・これはないかな(笑)

主観的に判断され、ネズミのような動物が出てきた店に行かなくても、店としてはそれほど損害は多くないだろう。判断する人間は一般人であって専門家ではない。

専門家が主観的に恣意的に判断してしまうと、国民の権利関係に甚大な影響を及ぼす。ましてや、判断を下す環境が極めて閉鎖的であればなおのことだ。

なりすましウィルスによる誤認逮捕事件では、IPアドレスという所謂「落としどころ」の確証があり、それにともない4人の誤認逮捕者が出た。原発事故においても、専門家集団という閉鎖的な村社会という環境故、物事を客観的に判断する能力が欠如していたのではないか。

不動産登記法は手続き法と呼ばれているが、その手続きによって、国民の権利を形成し、その範囲が確定される。したがって、委任された土地家屋調査士が土地を測量するとき、重要な事実の基礎を欠く調査・測量をするべきではなく、より客観的に現場を見つめ、事実関係を整理し検証する必要がある。現地における資料・物証も乏しい場合、依頼された土地のみを調査・測量する方法は、正当な業務手法ではなく、主観的な「合意」に基づいた自分自身に対する結論ではなかろうか。