夜の昆虫

一雨ごとに秋の足音が近づき、日中にやかましく鳴いていたセミ達の声も聞こえなくなった。
庭先からは虫達の声が、乾燥した空気と相まって、その音色も心地よく、就寝時には子守唄のように癒してくれる。

で、夜のセミ


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大きさから判断するとアブラゼミかな?
今年は去年よりも脱皮しているセミを多く見ることができた。

昆虫学者ではないのだが、「晶子のお庭は虫づくし」http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Tama/1915/ の影響もあり虫類は大好きだ。

昆虫は、成虫に至る過程で「脱皮」と「さなぎ」の二通りがある。繰り返すが昆虫学者ではない(笑)
「脱皮」と「さなぎ」の相違点はどこなのか?
素人的な考えで恐縮なのだが、セミのような脱皮する昆虫は、生まれながらにして攻撃と防御の方法を身に付けているものが多く、代表的なのがカマキリだろう。カマキリは、成虫になっても、攻撃と防御は衰えず、小さなカエルを捕まえて食べている姿も見た。セミについては、成虫に進化したとしても、他の捕食動物から素早く逃げる防御手段はあるのだが、攻撃力は全くなくなっている。

「さなぎ」についてはどうだろうか?
代表的なのが蝶やカブト虫であって、毒蛾の幼虫のように防御手段は備えてあるが、攻撃手段を持たず、成虫になった時に初めて攻撃力を身に付けるものもいる。



では、私の補助者さんは昆虫に例えたら・・・・?(笑)
土地家屋調査士という士業を知り、平成18年に土地家屋調査士の試験に合格はしたものの、未だに成虫となっていない幼虫だ(笑)
脱皮系かさなぎ系かを考えてみると、脱皮系でしょう。
土地家屋調査士としての知識は備わっているが、その知識を使う術を知らない。
ある程度の防御(知識)と必要最低限な攻撃力(生活力)は備えているものの、脱皮してもっと遠くへ、もっと知らない世界へ、もっと魅力ある(捕食できる)世界へ羽ばたけないでいる。

昆虫等は、「脱皮系」でも「さなぎ系」でも、生まれてから死に至るまでの間、自分で自分の身を守らなければ、この地球上に種を残すことは不可能だ。
哺乳類との大きな相違点(学者ではない)は、哺乳類は他と協力し合って困難を乗り越え種を保存することが可能な点ではないかな。アフリカ・サバンナの大草原で逞しく生きるヌー等の草食動物、それらを捕食するライオンやジャッカル等。

士業は一国一城の主だとか侍だとか一匹オオカミだとか言われるが、自分一人で諸問題を解決できない場合もある。試験に合格し、「脱皮」という登録をしたとしても、自身の身を守る術を知らないのであれば、多くの先輩達が支えになってくれることでしょう。
私自身も、実務経験は16年とかなりの長い間地中深く潜っていた15年ゼミの幼虫であったが、多くの素晴らしい先輩達と巡り合えて、困難な問題も解決することができ現在に至っている。

そろそろ一次試験の合格発表でしょうか?一次試験をパスすれば、二次試験は常識的なことしか問われません。
合格証書を手にしたら、何のためにここまで努力したのか、合格証書が単なる紙切れにならぬよう自問自答して頂きたい。実務経験が無く開業したとしても、支えになって貰える先輩はいると思います。