第49回防府読売マラソン

知名度は低い山口県。山口というと人の名前が真っ先に思い浮かぶかな。百恵や達也とか。
フグで有名な下関、幕末維新期に活躍した長州藩、といったところか。
しかし、山口市やまして防府市はどうだろう?
ぼうふーって読んだ人も多いかな。
隣県の広島県に押されて知名度が低い山口県。さらに低い防府市で開かれたマラソン大会に参加。
一般人には知名度が低いが、マラソンランナーにとっては憧れの場所だ。
12月の防府、2月の別府と、市民アスリートの夢の舞台。
残念ながら別府大分マラソンはカテゴリー落ちし、カテゴリー4のクリック合戦で負けた。
防府読売マラソンは2年前のつくばマラソンで出した2時間56分のタイムが申告できた。

恐怖の強風が吹き荒れた大田原マラソンから3週間以上経った。
疲労抜きに専念し、恒例の多摩川30km走は封印。
1週間前にEペースで20km走り、レースペース走は短い4kmだけに留めた。
体重は大田原よりも軽く仕上がって、腹筋もより硬さを増した。
久々の坂のないフラットなコースを走れる喜び!
しかし、週間天気予報では雨80%!
前日の東京羽田はとても良い天気。
ランナーらしき人達が多かった。





眼下には雪化粧した南アルプスの山塊が美しい。
登頂した仙丈ケ岳甲斐駒ケ岳もくっきりと見える。



宇部空港に到着。
明日の雨予報が嘘みたいな青空。


昼飯はカツ丼とミニうどんのセットに。


空港の最寄駅の草江から宇部線に乗り新山口駅へ。
空港駅なのに無人駅!


こんなに良い天気なのに明日は雨??



新山口駅でラン友さんと合流。


今年はこれで4回目かな。笑笑
同じ測り屋さんなので気が合います。
2人の目標はサブスリー
記録が出やすいコースだけど、私は冷たい雨に弱い体質。
彼は第1回の静岡マラソンがとても走りやすかったみたいなー!
私は第2回に走ったが、これも雨で、低体温症になって死にかけゴールした。

防府駅に到着。意外にも栄えていた。


送迎バスに乗り会場に到着。
別大ほどではないが、制限時間が4時間という大会なので、それなりのランナーが多数。


ゼッケンは別大と同じくタイム順となっている。ゼッケンが若ければ若い程早いということ。
それもかなりのプレッシャーになる。


参加賞の品々。防府外郎がとっても可愛くて美味しそうだ!


ラン友さんと別れ、山陽線に乗って徳山駅へ。
車窓からは美しい夕焼けが観れたよ。
こんなに綺麗な夕焼けなのに明日は雨???



徳山駅に到着。



新幹線も停車するので駅舎はそれなりに大きい。が、とても近代的で図書館も併設されている珍しい駅。https://toshoken.com/news/12090

周南市ホームページhttp://www.city.shunan.lg.jp/

二十歳の学生時代に自転車に乗って九州まで旅行し、帰路は鈍行列車に乗って旅を終えたが、一夜を明かしたのが徳山駅
当時の面影は全くなく、とても近代的な駅に様変わりしていて驚いた。
ホテルに荷物を預けて、夜飯は駅前の讃岐うどんを食べたよ。


天気予報を何度も見たけど、昼前から確実に雨が降る予報は変わらず。
翌朝は自然に5時に目が覚めて、大浴場で柔軟体操してほぐした。
朝食は、讃岐うどん屋さんで買った牛角ちまきおにぎりとバイキング。


カレーもあったけど、これが余計だったみたいだね。
食後時間は7時前だったけどかなり胃が重かった。

8時過ぎにホテルを出発。
9時前に防府駅に着き、小腹が空いたので大好きな塩大福を食べた。


待つことなく送迎バスに乗り体育館に到着。今にも降り出しそうな空模様。



カロリーメイトを4本食べてOS-1をちびちびと飲む。
ランナーが続々と集まって、広かった体育館もかなりごった返し状態に。



音楽を聴きながら横になって少し仮眠。
11時前にトイレへ行くと、窓の外は素晴らしい雨の景色が!笑。


ジョグってきた隣のランナーさんが寒そうだったぜ。
水は高いところから低いところへ落ちるもの!
天気予報どおり、昼前には本降りに。
それでも身体を慣らすために、暖かい体育館を出てアップジョグ。
上下百均で買った雨合羽仕様でスタート会場へ向かったが、余りの寒さでテント内へと避難した。
「こりゃーあかんわー!どこまで行けるかやな!」って、ゼッケン100番台のガチランナーが関西弁で話す内容が笑えた。
去年は冷たい北風が強く吹き、今年は冷たい雨の洗礼やなぁ!
スタート20分前にグランドへ出て再びアップジョグ。
風が吹かないだけマシか。大田原マラソンのシャツが呟いた。
ゼッケン906番の自分より先を見ると900人以上はいる。
タイム順に整列するので、変な割り込みは少ない。
二年前に出したタイムの906番でも、今の現状では1000番以降だろうね。
腿上げジャンプを繰り返し、ホットジェルを太腿に塗りたくってスタート!
雨に濡れた太腿は、唐辛子エキスを含んだホットジェルで暖かかった。
が、それも5分持ったかな。
1km2kmは混雑するとブログにあったが、混みはしたもののそれなりのペースで進んでくれる。
呼吸が楽なペースで前走者を睨みラップを重ねる。
深いワダチに溜まった水溜りを踏んだランナーから水しぶきを何度も浴びる。
レインスプレーを帽子、シャツ、パンツ、アームウォーマーに入念に吹きかけたが、効果があったのは帽子だけ。
シューズにはロウを塗って対策したが、水溜りや水しぶきを浴びてずぶ濡れに。
着地音はぐっちょぐっちょだったな。
スタートのもたつきはあったが、10kmをまずまずなペースで踏んだ。
相変わらず雨足は弱くなく、ワダチを避けて車道の中央を走り続ける。
コースは右に左に行くので、必ずワダチを踏まなければならない。
水溜りを避けようにも、このペースにかなりのランナーがかたまっていて、コース変更に気を使ったよ。
後方からは罵声が聞こえたし。自分もかなり接触してしまった。
15kmラップも恐ろしいほど順調だった。
このペースだと、ハーフ通過が87分台?冷たい雨に打たれても、全く寒さは感じなかった。
ジェルを10km通過した時に飲んだので、喉の渇きもなかったから、給水は採らなかった。
18km手前で給水を採り二口飲んだから急に寒気がした。
徐々にペースが落ち始め、雨に濡れた指先が冷え、下半身も寒気が襲った。
19km通過ラップを見て愕然!やけに抜かれる訳だ。
反対方向からは歩いて帰るランナーが多数。
もはや万事休す。
20kmはもう身体が言う事を聞かず、コントロール不能になりそうな状態に。
ハーフ通過で止めようと決断した。
低体温症の手前で、ハーフのブルーマットを踏みゲームオーバー。

走行記録
https://go-wellness.epson.com/neo-run/user/view/shareWorkout.html?shareId=612181022112328200000000000

係員に計測チップを渡し、会場まで小雨の中ジョギング。
ずーっと真っ直ぐ走れば着けると言われたが、どこまで走っても会場には着かず。
折り返し地点に何故か到着し、お巡りさんに会場を聞いたら、とんでもなく遠くまで走ってしまったようだ。
お巡りさんが指差す方向へ再び走り始めたけど、全く会場らしい場所が見えない。
工業地帯の風景になり、車も通らず人っ子一人いない。
かなり寒くなり震えが止まらない。
どこだー会場!帰りたいゴール!寒い!!って、心の叫びが神様に聞こえたのが、ドンドンバンバン!って派手な音がした。
時計を見るとゴール時間!
あの花火の方向が会場!
夢中で走ってやっと辿り着いた。

走行記録
https://go-wellness.epson.com/neo-run/user/view/shareWorkout.html?shareId=612181026691328200000000000

川内優輝に遅れること10分くらいの速さだったから、体育館には誰も居なく、貴重品をもらう時にボランティアさんから羨望の眼差しで見られたよ。笑笑。
着替えを持って急いでシャワー室へ。
熱い熱いシャワーを浴びて生き返ったよ。
シャワー室にはシャンプーもボディソープも備え付けられていた。
温かいうどんが本当に美味しかった!


二種類あったけど、肉うどんの方が食べごたえあったかもね。
バスへ乗り込み、食べたかった菓子パンの爆食い!
甘くて美味しかった!


防府駅に着いたら雨はもう止んでいた。


駅では温かいお茶と飴ちゃんのおもてなし。



くつろいで電車を待ってたらラン友さんと会えたよ。
あの雨の中で完走おめでとう!
次の大会もベストを尽くして下さいね!

山口宇部空港に到着し、レンタカーで萩を目指す。
途中の湯田温泉に寄ってね。
310円の亀の湯。銭湯なのにサウナも水風呂もあったよ。






大会を振り返って。
冷たい雨が降って、とても気象条件が悪い中、完走したランナーには敬意を表します。
4時間以内に完走した者だけが参加できるストイックな大会。
東の大田原、西の防府と言われるほど。
但し、防府ラソンは記録証の提出が義務付けられている。
参加者は大田原より若干多く、スタートから暫くはかなり混雑して神経を使った。
それでも同じペースの集団を形成できるから、目標タイムを設定したらとても走りやすい大会。
ゴールラインは踏めなかった。なんの収穫も無かった。脚は全く疲れてなく、水膨れも皆無。
走りはなんの収穫はなかったけど、世界遺産の地を観光する楽しみがある!

幕末を駆けた英傑達が踏んだ地を、150年後に生を受けた私が踏んでやる。
そんな楽しみがあると、辛い42.195kmなんか走りたく無くなった。
やっぱり精神鍛錬が足りんな!
って、吉田松陰先生からお叱りを受けるね。