第34回巨峰の丘マラソン

5年連続5回目の参加。
初めて走ったときは辛すぎて二度と走りたくない大会だった。
10月のフルーツマラソンと間違えてエントリーしてしまった大会でもある。
20kmの部だけど、実測は17.9kmしかない。

5年前は巨峰が2房もらえたけど、一昨年から1房に。それでもエントリーし続けるのは、あの激坂を克服するためだな!
「ひとはなぜ、この厳しいコースを走りたくなるのか・・・・・・」
晴れたら真黒な富士山が拝め、甘い巨峰は食べ放題!
景色よりも巨峰よりも、こんな厳しい坂が魅力なのかも。

フルーツ大国シリーズはまだ続くよ(笑)
勝沼インターを降りればぶどうの棚が延々と続くフルーツラインと呼ばれる県道を走る。
山よりも低い雲に覆われたこの街の一大イベント。
9月には山梨市で巨峰の丘マラソン、10月には甲州市のフルーツマラソンとぶどうの祭典が盛り上がる。
見渡す限りのぶどうの柵!農家の方々が手塩にかけて育てた美味しいぶどう。優勝者には1kg以上の巨峰が待っている。

会場へのアクセスは山梨市駅から無料送迎バスが出ているが、最寄駅は塩山駅なので注意が必要。塩山駅は山梨市ではないからとの理由なのか、送迎バスの発着駅となっていない。
駐車場は会場直下の笛川中学校だが、6時半には満車となり、10分以上歩くずーっと坂下の駐車場へ停めなければならない。
笛川中学校から会場へ向かう途中にある農園で巨峰を買うと、農園の駐車場に停めることができる。意外と空いてるし最短距離で会場へ到着できるのでお勧め。
トイレは会場の小学校や直下の中学校にもたくさん備え付けられていて混雑することはない。

週間天気予報では秋雨前線が日本列島を広く覆った曇り空。
前日の予報では曇り後晴れ、最高気温30度っていう真夏日じゃん。
スタート時は20度前後。
曇っていても蒸し暑い爆汗大会になることは必至!

この大会に挑むにあたって、多摩丘陵の尾根幹線道路を走り続けた。
高低差100、距離2.5kmの尾根幹コースを中1日走り、大会2日前は多摩市のいろは坂を2往復し最終調整した。

去年、一昨年と天候が悪いことが幸いして、毎年、大会自己ベストを更新。
51歳となった今年は、気温も湿度も高く練習の成果が出るか微妙だった。

会場近くの駐車場に停めたいので、3時半起床4時出発。
渋滞もなく、5時15分頃には駐車場に到着したよ。5番目入庫という早さ(笑)

朝食は菓子パンとグラノーラを入れたヨーグルトを食べて、ちびちびとOS1を飲んで脱水予防。
1時間ほど寝て受付会場へ向かう。
秋雨前線で厚かった雲も薄くなり、次第に少し青空が見えはじめた。
受付会場へ向かう途中で巨峰の試食をし、シャインマスカット1籠買った。
一年に一度のお祭りなので、農家の方々もたくさん出店していた。
地元のスーパーより格安!!2房で1500円は安い!取れたてのシャインマスカット!!
そして参加賞の巨峰をゲット!今年は天候が悪く実が小さいそうだ。
今年はタオルでなく手ぬぐいだったよ。


前日の雨でグラウンドはぐちょぐちょだったけど、ゴールラインは綺麗に砂が撒かれていたよ。



今年も彼岸花が綺麗に咲いていた。


車内で着替えて30分前には赤牛!!
シューズはRP4ソーティマジック。このシューズを履くと撃沈するというジンクスがある。


再び会場へ向かうと真っ青な憎い青空が!もはや万事休すか?(笑)



ゴール前の坂で紐を結びなおして軽くアップしたら爆汗に。




コスモスが綺麗だった。




整列してスタートラインへ向かうと額から汗がっ!
直射日光をまともに浴びたランシャツは既に汗臭い(笑)
「今日は30度にもなるんだって!」ってひそひそ声が聞こえた(笑)
とにかく歩かないで完走することを胸に刻んでスタート!!

急な下り坂をゆっくり駆け下りてあっという間に上り坂へ。
すぐに呼吸が荒くなりペースダウンすることは計算の内。



とにかく上り坂はひたすら我慢我慢。
必ず下り坂もやってくる。
呼吸は荒いけどそんな楽な気持ちで脚を進める。
次第に路面の影が薄くなり厚い雲に覆われた。
給水は一口飲み、残りは身体にぶっかけた。
このまま曇ってくれ!!って願いが届いたのか、ゴールまで一度も陽射しを浴びることはなかった。
子供が凍った巨峰を配っていたので4つもらい、手に持って走って冷やし、帽子の中に入れて頭を冷やした。
次第に溶けだして額から甘い巨峰の果汁が落ちてきた。走りながら塩分と糖分を同時に補給できたよ。ゴール後に食べようとしたら皮だけ残ってた(笑)

去年は5km通過時点でリタイヤしたい気持ちが強かったが、今年は尾根幹練習が効いたのか、曇り空だからか、息は苦しくても脚は止まらなかった。富士山か今年も見えなかった。
3kmすぎに現れる歩いたほうが早いような急坂も、いつかは緩い坂道になると記憶しているので、ゆっくりと落ち着いて脚を運び攻略した。まぁ過去4回も走れば身体が順応してしまったようだ。

やや長い下り坂も無理にペースを上げず呼吸を整えて、折り返しまで続く約3.5kmの次の上り坂に備える。
トップランナーが坂道を爆走してすれ違った!まさに地を飛ぶような走り!凄いね!!
沿道からはおじさんの「後1kmで折り返しだよ!!」て叫び声が聞こえて安堵した。
折り返し地点までの上り坂では数名のランナーに抜かれ、中にはかなりの年配のランナーも。
真っ赤なノースリーブのシャツを着て頭はツルツル。身長は低いのにあっという間に引き離された赤いタコさん!
レッドオクトーバーを追えー!!

折り返しの計測マットを力強く踏みつけ、猛烈な急坂を駆け下りた。
ベストタイムを出した去年と比較すると1分以上も早く通過。
上り坂ではそれほど苦しく感じていなかったのは、やはり日々の鍛練によるものか。
見えた赤いタコ!!レッドオクトーバーをロックオン!追撃開始!!
上り坂で抜かれたランナーをごぼう抜きし、真っ赤なシャツが間近に見えたところで再び上り坂に。

この大会が厳しいと言われるのは、急激な下り坂を単純に走らせる大会ではないところ。
下り坂から上り坂へと走らせる箇所が数か所あり、心臓が口から出そうなくらいに酷い。
このままずっと気持ちよく下り坂を走り続けたい!ってそんなに甘くはないんだよ。

再び数人のランナーに追い抜かれたが、少し辛抱すればまた大好きな下り坂がやってくる。
強烈な下り坂を駆け下り、またまたごぼう抜き!!
つまづいて転んだら血まみれ必至な急坂。
今年は息も上がらずに瞬間的だけどキロ2分台を何度も出して駆け下りれた。
気持ち良く下り坂を走っても、あの悪魔の長い長い上り坂が待っているので、ややペースを落として急な上り坂に備える。
上り坂に差し掛かり息も絶え絶えで脚を回すと、後方からまたランナーに並ばれてしまった。
「もう上り坂はないよ!がんばれ!!」って毎年聞くおじさんの声援!
いやいや、まだ二か所上り坂あるの知っているぜ!って気持ち的には余裕だった。
レッドオクトーバーは視界に入っていない。次の下り坂で更に距離を詰めたい。
長く苦しい上り坂もやっと終わり、傾斜15%を超える下り坂をかっ飛ぶように駆け下りる!
後方の足音と呼吸音は消え去り、アスファルトを打ち付ける自分の足音だけが響き渡る。
腹筋に力を入れて腕を最大限に振り回し爆走!!
そして三度の急な上り坂に・・・・。

去年のタイムは確実に更新できるという甘い気持ちがあり、20分切りも見えていたが無理はしなかった。
最後の小さな上り坂を越えて、ようやく眼下にゴールの小学校の体育館が見えた。
ラストスパートじゃっ!!
前方50mほどにオレンジのランナーを捉えたが、彼もラストスパートしていて追い抜けなかったよ。



給水は巨峰ちゃんの食べ放題!!今年は歳の数は食べれた気がする。


タイムは大会自己ベストを1分以上も更新。
順位も去年の総合62位から43位と大幅にジャンプアップ!

巨峰も食べ飽きて、すぐに車に乗り込み「花かげの湯」へ。
早めに着いたので洗い場も混んでいなかったよ。ワイン風呂に浸かって疲れを癒した。

昼飯はいつものほうとう屋「はやし」へ。
12時を過ぎるとめちゃくちゃ混むので予約がベスト。
今年は早めに着いたので、駐車場も待たずにすぐに入店できた。


食後は走ったコースを見て振り返りながら、次の温泉地「鼓川温泉」へ向かう。
空は綺麗に晴れ渡り、遠くに南アルプスの山々が見え隠れするが富士山は全く見えなかった。

標高800mにある折り返し地点の「鼓川温泉」に到着。



花かげの湯と同じ泉質。なめらかで肌がツルツルに。泉温は低いが、5分も入れば汗がにじみ出てくる。サウナも水風呂もあるので代謝を高められる。脚の方も不具合ない。

大会を振り返って。
撃沈必至なRP4を履いて走った5回目の巨峰の丘。
厳しい鍛練とその疲労抜きが功を奏したのか、前回のメロンマラソンのような不甲斐無い走りをせずにゴールできた。
上り坂も前回前々回のような苦しい走りは全くなく、これも尾根幹練習の成果だと実感した。
歳とともに身体機能は落ちるはずだが、そのジンクスを破って大会自己ベストを大きく更新できたことは、今後の秋冬のフルマラソンシーズンを迎えて強い自信になった大会だった。
白目をひん剥いて上り坂を走り続ければ、あのレッドオクトーバーを捕獲できたかもしれない。
そこが自分の最大の弱点。この弱点を克服しない限り、大田原マラソンサブスリーは難しいね。

次は第二の故郷で行われる榛名湖マラソン
子供のころに良く遊びに連れて行ってもらった湖を5周もぐるぐると走る。アップダウンも5周って(笑)


参加賞の巨峰、キョッシーコースターとコースの高低図が描かれた手ぬぐい。
シャインマスカットは2房で1500円という破格の安さ!

来年も来て下さいね!って巨峰を渡してくれたお姉さんに言われたから来年も走っちゃおう♪