第28回チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン118kmの部




先月の佐倉朝日健康マラソンより約1ヶ月。アキレス腱は問題なく、早朝から長距離練習を行った。
いつもと違うのは、長距離を走ったら中1日休足すること。走れると自分では思っていても、脚はそうはいかずに疲労が蓄積されてしまう。
100kmウルトラマラソンは過去3回完走しているが、100km超となると別次元。
しかも制限時間は15時間という短さ。過去の大会では雪が降ったそうだ。正にチャレンジという名にふさわしい大会。
しかし、他のウルトラマラソンと比較すると、細かなアップダウンがあるのみで、累積標高は飛騨高山や大島の比ではない。



今年は桜の開花が早く、都心部では4月には葉桜となってしまった。標高が高く涼しい避暑地のイメージだが、大会が近付くにつれて、最高気温が26℃間違いなさそうな予報。


去年の飛騨高山100kmの直前練習を参考にするつもりだったが、故障明けまもない状態では無理。中1日置きに早朝から空腹状態で長い距離を走る練習を行った。
練習走行後に少し左足の踵が痛くなってしまった。
シューズは新品のスカイセンサー・グライド2を使用。踵にジェルパッドを着けて衝撃を吸収させた。
何事も付け焼刃でなく周到な準備が必要。
二度と故障はしたくないので慎重に練習を重ね、前日の体重も56kgにまで落とせた。


疲労回復にと、走っているときに押したいツボを頭にインプット。

労宮は両腕を振りながら刺激できる。


ジェルは軽めのを。


万が一の場合に。使いたくないけどロキソニンと胃腸薬、下痢止め。


塩飴はこんなにいらなかったね。飴は口の中が甘くなって水を欲しくなってしまう。
溶けやすいトローチが良かったね。



ウェストポーチは「ユレニクイ」を購入。




たくさん入って揺れにくい!でも、前ポケットにたくさん入れたら揺れてしまったから、ジェルはランパンのポケットに入れた。

スマホは背面の網ポケットに。ペットボトルは2/3くらいスペシャルドリンクを入れた。腰の重さは全く感じなく苦ではなかった。ペットボトルが全く揺れないので、腰回りの擦れは全くなかったよ。

おまけに着いてたコレ。給水が楽!


金曜日の朝までジョギングして体重が走行後56.0kgになったので、前日の土曜日から食事の量を増やした。
大好物のお雑煮には、鶏の胸肉、椎茸、ニンジン、キャベツ、小松菜。


巨大な豚カツ。



現地には17時に到着。
会場に行き参加賞と記念Tシャツを買おうとしたが、今日は会場の設営のみだったよ。

近くのほうとう屋さんで早めの夕食。

豚肉ほうとうの大盛り!


マネージャーはほうとう御膳。



18時には食べ終えてホテルに向かった。
何しろスタートが4時だから2時には起きなきゃ。

富士山が目の前に見える抜群のロケーションで宿泊費も高かったが、宿泊している時間帯には富士山は全く見えない。
ホテルに滞在している時間よりも走っている時間が長いという。。。。

外国人観光客が多く、21時に寝ようとしたが、騒がしくて中々寝付かなかった。
空調を19℃に設定しても、窓がない部屋なので息苦しく、布団は真冬並みに分厚い。
それでも大浴場が気に入って予約したので仕方ない。

2時にアラームが鳴って、無理やり起きて朝食。


今回はハンバーグは食べなかったよ。
ロールケーキは2個だけ。
きな粉餅が美味しかった。

時間がないので、歯磨きしながらトイレで踏ん張ったけど出ない。
またトイレ休憩になるのか??

3時すぎにホテルを出発。
真っ暗な道路を走って会場に到着したけど、スタート近くの駐車場は満車。隣の野球場に停めたけどかなり歩いた。



スペシャルドリンクとアミノバイタル、レーズンを貰い、スタート会場へ向かうとサングラスを車に忘れてしまった!マネージャーに取ってきてもらったよ。ありがとう。

暗闇の陸上競技場に煌々と光るスタートゲート。ウルトラマラソン特有の風景だよね。


いつものゼッケンを背負って。



118kmの長く暑い戦いの号砲が鳴った。



コース的にも楽な大会なので、100kmを飛騨高山で出した9時間57分の記録を上回るタイムを出すつもりだった。
ノースリーブだったし肌寒い。10℃ないかな。吐く息も白い。
陸上競技場を軽く一周して、真っ暗な狭い歩道をゆっくりと上っていく。
車道に出て若干下り坂になりペースアップ。
緩やかな上り坂や下り坂を通過して、あっと言う間に10kmのラインを51分15秒で踏んだ。
お腹の調子も悪くなく、徐々に明るくなり走りやすくなったが、気温表示が4℃となって驚いた。
昼には26℃にもなるのか。もっとも厳しい時間帯に最高気温がやってくる。その温度差は20℃以上。


山中湖に着いて走り始めると美しい日の出が!


まだ早朝だったので、交通量も少なく、応援している人もほとんどいない。何羽かの大きな白鳥が物珍しく見上げていたよ。




20kmは1時間42分、ラップタイムは50分6秒。平坦路で走りやすかった。


徐々に暑くなり、鼻水よりも汗を拭う回数が増えた。
山中湖を後にし、向かうは河口湖。
写真撮影で何度か訪れた忍野八海もあっという間に通過。
ひとまず目標にしていた30kmタイムは2時間32分41秒で通過。飛騨高山よりかなり早い。峠がないから当然だけど。ラップタイムは50分36秒。ここまで無給水無休食。

忍野八海をやり過ごしてすぐに河口湖へ向かうと思ったが、一度スタート会場へ戻るコースだった。
何度か軽いアップダウンを越えて、スタート会場を過ぎたら長い下り坂。
この長い下り坂が最後の上り坂になる。あー走りたくない!
40kmは3時間25分25秒。ラップタイムは52分44秒。
信号待ちがかなりあって、これがもの凄くストレスになる。引き離したって喜んでも追いつかれる。
逆もあるから楽しいかも。
河口湖大橋とか交通量の多い国道の交差点の信号の多さ!それを予期してジョグしたりダッシュしたり忙しかった。




河口湖大橋を越えて50kmは4時間18分43秒。
ラップタイムは53分18秒。信号待ち5回。
早々に河口湖を後にし西湖へ向かう。



西湖へ行く交差点からはマネージャーが応援してくれた。ありがとう!
この大会唯一の急な上り坂。先月、十二ヶ岳登山に行く途中に車で通ったので、走りながらもすぐに頂上に辿り着くと我慢した。
右手側には登った12箇所の頂きが見え、左手側には風光明媚な日本の山。真っ青な空に浮かぶその様は美しいの言葉以外はないね。

60kmまではノンストップで行く予定だったので、丁度良いタイミングでエイドがあり5分ほど小休止。トイレを済ませ、オレンジとバナナを食べた。水・ポカリを3杯ほど飲んでリスタート。次に向かう湖は精進湖



国道に入り交通量の多さからの騒音が酷く非常に走り辛かった。普段の練習走行では車道を走っていないせいか、特に排気ガスが凄くて気持ち悪くなってしまった。
70kmを6時間23分48秒、ラップタイムは1時間8分22秒。エイドでの休憩を必ず入れたのでラップ落ちは仕方ない。ドーナッツとカステラを食べた。お次は本栖湖


一周が約11kmの本栖湖。この周回コースが最も気持ち良く走れたよ。
専用の歩道はないけれど、五湖のうち一番西側に位置するからか、交通量が極端に少なくなり静寂溢れた美しい風景だった。鳥のさえずりも良く聞こえたよ。
80kmは7時間29分7秒、ラップは1時間5分19秒。
本栖湖を名残惜しく一周し、ここからはゴール会場へ戻るコース!

再び国道沿いを走る。すれ違う大勢のランナーと歩道の狭さ。歩いているランナーも多数いて、狭い歩道はランナーで溢れていた。とても神経を費やしたよ。
エイドでは必ず止まり、給水と被り水をかけた。
カメさん帽子に水を掛けると、手足に水が溜まるので、暑いと感じたらギュって絞れば冷たい水が溢れ出てくる。とっても可愛くて人気ものだったよ!
スペシャルドリンクは調合がかなり濃くて喉が乾いてしまった。酢が入っているから呼吸の度にむせ返ったよ。徐々に薄めて行き丁度良い濃さになったのはゴール間際だった。



90kmは8時間38分58秒。ラップタイムは1時間9分51秒。
100km10時間切りは余裕でクリアできそうだったから、先ずは痛み無く118km走り切ることに専念した。
西湖までの長い長い国道をストレスマックスな状態で走り終えて、国道を抜け出しようやく走りやすい西湖に辿り着き、100km通過タイムは9時間50分26秒!

風も程よく吹き日陰もあったので暑さはそれほど感じなかった。
暑さよりもエイドで大量の水を飲んでしまい、内臓がかなり疲労していた。熱中症の手前の症状。走るとゲップゲップしてしまい気持ち悪さマックス!
次のエイドで長い休憩を取り、走る気力もなくなり10分ほど歩きとおした。

徐々に気持ち悪さもなくなり、再びゆっくりとジョギングし始めたよ。
110km到達は10時間58分15秒。

信号待ちで小休止。



やはり100km後は楽にならなかった。残りの18kmを楽しくジョギングなんて無理!
早歩きよりも遅いペースで最後のエイドで休憩。
「残り5kmしかないよ!」って声援が飛んだ。でもずーっと上り坂の5km。歩くか。
歩いているランナーが多数!絶対に走って上ってやる!気合だ!!



ラスト5km!ラスト4km!と看板が目に入り、上り坂も苦じゃなくなったラスト2kmからはフラットになり、ラスト1kmは下り坂!!ダッシュじゃ!!!
アナウンスで可愛いカメさんですね!ってコールされ、ゴールラインへ猛ダッシュ!!



ついに富士五湖118km完走できたよ!
下半身がガクガクで何度かやり直して撮れた。



記念Tシャツを買おうとしたら売り切れだったよ。
歩くのがやっとな状態。下半身がバッキバキ。ロボット歩きの比ではなかった。
ただ、筋肉痛だったから、暫くすればまた走り出せる。とても良い状態でゴールできて一安心。
宿泊したホテルに戻り大浴場で疲れを癒した。宿泊したランナーはサービスで入れたよ。大浴場を独り占めだった。


夕飯は豪華に焼肉!
でも、内臓疲労しているので控えめにしたよ。


冷麺は固くて噛み切るのに疲れた。マネージャー様に食べさせたよ。

マネージャーも30km暑い中ナイス応援ランだったね!
たくさん食べて次の飛騨高山まで肥えて下さい(笑)
河口湖の逆さ富士とご当地マンホールはマネージャー撮影。



大会を振り返って。

この大会は71kmの三湖、100kmの四湖、118kmの五湖の3クラスに分かれており、過去に伊豆大島・柴又・飛騨高山100kmを3回完走しているので迷うことなく五湖118kmの部にエントリーした。
強烈なアップダウンだらけの伊豆大島と飛騨高山、つまらない河川敷で日陰もなく暑かった柴又と比較すれば苦ではない距離とコース。
標高は高く多少のアップダウンはあるものの、他のウルトラマラソンと異なり、とても走りやすい4月開催ということで好記録が出る大会で人気がある。
充実したエイドもあり素晴らしい景色を見ながら走れるので完走率もかなり高い。
しかし!
当日の最高気温はなんと26℃超!甲府市は31℃だったという。雨なら雪が降る極寒で晴れたら夏日!
完走率は制限時間が15時間の五湖クラスで50.4%だった。

確かに急激な暑さが体力の消耗に拍車を掛けたが、高地に吹く風は心地よく、そこそこ日陰もあるので凌ぐことができたよ。
60kmからのエイドでは必ず被り水をして、カメさん帽子にもたっぷりと給水させた。手足に詰まった綿に冷たい水が満たされて、暑いと感じたら手足をギュって絞ると冷たい水が落ちてくれる。
私設エイドも多数あり、大きな氷を貰いカメさん帽子の中に蓄えたよ。
足指に全てテーピングをしたので、爪も痛まず水膨れも皆無だった。足裏から腰までキネシオテープで補強したのも効果あり。
長距離練習走行後に踵が痛くなってしまい、本番でも100kmまでは常に痛みが走っていたが、知らないうちに痛みは出なくなり、ゴール後も全く痛くならなかった。

信号待ちが多い大会で有名だったが、まさかこんなに多く引っかかるとは!信号のある交差点に向かってダッシュして渡ろうとする寸前に赤になり一旦停止。立ち止まり続けるのは脚が固まりそうだから、先の信号が赤になっているとゆっくりジョギンしながら交差点に近づいたら、青からすぐに赤信号になってしまったのはショックだったよ。

都心から近く世界的にも有名な観光地なので、国道だけでなく一般道も交通量が多く騒音が酷かった。長い渋滞路では排気ガスが充満してとても息苦しかった。道幅が狭いところでは車と接触しそうになった。
狭い歩道では、向かって走って来るランナーとのすれ違い時にかなり神経をつかった。
走路の誘導も殆どが白線の→なので係員のいない交差点も多く、誘導員がいたにもかかわらず精進湖のエイドでは走路を間違えそうになった。実際にそこで間違えて精進湖をもう一周して富士六湖としたランナーもいた。
新緑の新鮮で爽やかな空気を胸一杯に吸い込んで、美しい富士の高嶺を仰ぎ見ながら走ったところは本栖湖精進湖くらいかな。

都心からアクセスしやすいが宿泊するホテルは少なく、外国人観光客が多くて非常に騒がしかった。
交通量が激しく排気ガスの臭いで充満した国道、狭い歩道でのすれ違い、数多くの信号ストップ等々、とても記録を目指すランナーにとっては相応しくない大会だった。
記録を目指さない完走目的のマラニックな大会という位置づけかな。
同じ金額を出し宿泊するのなら、他にも素晴らしいウルトラマラソン大会がたくさんある。
完走はしたけれど、ちょっと今回は残念だった。

事前受付はなかったが、参加賞の配布やショップでの販売が大会会場では行っておらず、前夜祭会場のみだったのも盛り上がりに欠けた。
飛騨高山ウルトラマラソンと比較してしまうが、ランネットの評価でも、他のウルトラマラソンと比較してかなり評価が低い。
ラソンに全く興味がないドライバーにとって、交通量の多い狭い道を連なって走るランナーは非常に迷惑だったような気がする。



部門ごとの完走率。五湖の部門は制限時間が短いので仕方ないかな。もう少し長くすれば完走率は上がったが、交通事情もあるので道路占有許可が難しかったかも。



気温の高さはそれほど負担にはならなかった。むしろ、一昨年の柴又ウルトラマラソンの方が、同じ25℃でもかなりきつく感じた。気温が高いレースに身体が慣れているのも良かったようだ。朝食も食べずに早朝からカッパ着て汗だく状態でジョギングしていた。
完走後は酷い筋肉痛になり、故障した左脚よりも右脚にダメージがあったが、故障ではないので中三日で再びランニングシューズに足を通せたよ。
故障せずに大会を終えたので、次の戦いに向けての始動が早い。次も頑張るぜ!