第15回弘前・白神アップルマラソン

3年連続3回目のリンゴマラソン
一昨年は気温も低くタイムは3時間10分で完走。去年は厳しい残暑にやられ30km地点でリタイヤし完走リンゴを食べれなかった。
今年こそ完走リンゴをゲットすべしと、9月は疲労回復に努めるために月間走行距離を300kmに落とした。
毎朝走っているランニングコースの堤には真っ赤な絨毯…とまではならないが彼岸花が咲き誇り、雨後の風に紛れて金木犀も爽やかに鼻を突く。
暑くも寒くもない、この国が一番過ごしやすい季節になった。
真っ赤なリンゴを食べに…と言うには馬鹿らしいが、去年は完走リンゴが食べれなかったアップルマラソン弘前へ向かう。
食欲の秋。せっかく青森県まで来たのだから、走って終わりでなく、ご当地グルメとお岩木山への登山も楽しみたい。

ラソンよりも次の日の登山が楽しみだ。
初秋の陽をいっぱいに浴びたブナの緑も、後半月もすれば真っ赤に色づくのだろう。頂上付近は紅葉しているかな。

旅のお供はマイ枕があるので今回もTSR。
マネージャー様のお見送りを受けて出発。



新青森から奥羽本線に乗り換え、ディーゼルエンジンの静かな音が床下から響く。
やがて斜め右手側にお岩木山が見えてきた。
車窓からは黄金色に輝く大地と真っ赤なリンゴのコントラスト。



弘前駅に到着。いつものリンゴポスト前で撮影。


3年前と余り変わらない風景。まだ区画整理の工事が終わっていない。更地が目立つ。
人口流出の歯止めになるのか。単なる公共事業のばらまきか。



プラザホテルにチェックインし、白馬龍神温泉へ向かう空気は冷たく手がかじかむような気温。
稲刈りを終えた秋らしい風景に心が和む。



白馬龍神温泉は茶褐色の高温。あまりの暑さで3分も湯船に浸かれなかった一昨年を思い出す。
約6km漕いで到着!
350円払って激熱な湯船に入ったが、1分もしないで露天風呂へー!
露天風呂はかなり温度が低く、下半身を中心に入念にマッサージしたよ。



遠くにお岩木山が見える。


弘前市内へ戻り、ご当地グルメを食べたかったから探したけど、やっぱり呑み屋くらいしかなかった。一昨年に訪れた郷土料理のプリンスさくら亭へ行ったが、駅前の再開発によって更地になっていた。
手袋しないと指がかじかむような寒さ!
仕方なく駅前のインド料理店にて、去年も食べたチーズナンで腹を満たしたよ。


イトーヨーカドーの地下にあるラフィネで60分マッサージしてもらい、ホテルへ戻って缶ビール飲んじゃった。


明日の東北地方は高気圧に覆われる。
陽射しは強いが乾いた秋の空気を胸いっぱいに吸い込み、真っ赤なリンゴがたわわに実るお岩木山ロードを駆け抜けたい。
缶ビール一本飲んで爆睡したが、夜中に目が覚めてしまい、5時に起きたときはかなり寝不足気味だった。ただ、酒を飲んだ次の朝には必ず鼻が詰まって息苦しく怠かったが、今回は眠気はあったものの、熱いシャワーを浴びたら覚醒したようだ。

朝飯は菓子パン系にしたよ。


テーピングは横アーチと水膨れ対策に。


昨日はかなり肉を食ったから、途中でエネルギー不足にはならない。
バナナとヨーグルトとオレンジジュースは必須にしましたよ。
真っ青な青空が広がり、お岩木山の裾野もクッキリと見える。そのシンメトリーな美しいお姿に惚れたよ。


大も2回出して、8時過ぎに出発。
陽射しは強いけど風が冷たく、ノースリーブのランシャツと超短いランパンだけだと寒くて震える。


会場に到着。



荷物を預けてスタートラインに並ぶ。
あっついー!20℃は確実に超えてるよ。
ゴール時は25℃超えは確実!

憎らしいくらいに真っ青な空を睨んで、サブスリーの部の一番最後に並ぶ。
といっとても、参加人数が少ないからあっと言う間にスタートラインを超える。

号砲鳴ってスタート!
最初の急な下り坂でペースを上げ、徐々に上り基調になり、黄金色に染まったのどかな田園風景と、真っ赤なリンゴがたわわに実っているリンゴ畑を横目に走り、少し目線を遠くにすると、雄大なお岩木山が鎮座している。裾野が広い!
「帰ってこいよ」
岩木山で手を振れば〜♪
何度も頭の中で歌い始め回る回る!!三味線のバチの音が響き渡る。

修験道の山であり、五穀豊穣の祈願の山でもある。
大ヒットした「帰って来いよ」はこのお山を観ながら作られたのかな。
去年は暑さでバテてしまい、自力では帰って来れなかった。今年こそ、タイムは抜きにして、万全な状態でゴールし、あのお岩木山の頂に立ちたい。

そんな気持ちからか、抜かれても焦らずに緩やかな上り基調のコースを進む。
10kmは43'04"で通過。

この大会は4500円という破格の安さ(去年は4000円!)だけど、ランナーズアップデートもなければオールスポーツも入っていないが、東奥日報が写真を販売していた。https://toonippo.epitas.com/categories/798


アップデートがないから、他人に検索されないノンプレッシャーはありがたい(笑笑)
逆に、ちゃんと走れてるのか、去年みたいになってないか?!ってマネージャー様が心配してるかもね。

そんなことも考えながら、あっと言う間に折り返し地点を1:32'で過ぎて、追い風&下り坂の爆走モードに!




上り坂で力尽きたランナー達を抜きに抜いて、去年リタイアした30kmは2:10'19"で通過!
脚は軽くて笑いが止まらない!
目標タイム達成は楽勝!って気が緩み、エイドで立ち止まって水をたくさん飲んでしまった。

35km辺りの上り基調になった途端、今までの楽しさが一変。
火照った身体に鞭打つような上り坂と、給水を多めに摂ったからか、ズキズキと脇腹が痛い。

37km過ぎて立ち止まって給水し、ビニール袋に入ったかち割り氷をもらい、帽子の中に氷を入れて冷やしたよ。
余裕で一昨年のタイム3:10'を切れると安心したのか、水が美味しくてたくさん飲んでしまった。
脇腹痛だけで収まらず、背中まで痛くなった!
脇腹痛は何とか我慢できたが、背中の痛みが激痛になり始め脚を止めた。
もしかして腎臓結石??石持だから可能性はある。
かなり恐怖心が襲ったが、背伸びしたり身体を捻ったりしたら痛みが和らいだ。またゆっくりジョギングし始め、徐々にペースアップ。

残り3kmとなり、ようやくキロ4分台に乗せられる走りになって、ラストの急坂で何人か抜き返し、渾身の力を振り絞ってゴール!




タイムは一昨年よりも2分落ちたが、暑かったこともあり、順位は大幅にアップ!年代別25位!




走行記録

https://go-wellness.epson.com/neo-run/user/view/shareWorkout.html?shareId=200171020996739100000000000




一昨年は総合76位、年代別38位。
念願の完走リンゴを貰って、試食のリンゴと無料の冷たくて甘いリンゴジュースで疲労回復!


リンゴアイスも!




自転車に乗ってホテルでシャワー浴び、会場近くのパン屋さんで買ったアップルパイをオヤツ。


イトーヨーカドーのレストラン街で遅めのランチを食べ、夕方からまた白馬龍神温泉に浸かりマッサージ。体重は57.5kg!意外と増えてなかった。
夜飯は、色々と探したが探し疲れて地元のラーメン屋で食べた。


明日はお岩木山登山だから4時起き!
22時前には爆睡できたが、寒かったり暑かったりで熟睡できなかったよ。
全く、ビジネスホテルの布団って、なんでこんなにふかふかなんだ!
エアコンを一番低くしても、暑さで寝られず。布団をはいだら寒くて寝られない。
寝ては起きての繰り返しで、4時に目覚ましが鳴り出し、熱い風呂に入って覚醒。
何とか天気は持ちそう。頂上はガスガスだと思うが。

昨日の残りの菓子パンを食べて、荷物をまとめて着払いでヤマト便。
マクラと米2キロはさすがに重たい。


5時半にホテルを出発。まだ薄暗い道をお岩木山へと走らせる。


岩木川を渡ると朝陽が昇り始めて、薄い雲に覆われた東の空が茜色に染まった。




「茜の空で誓った恋よー♪」
今日も「帰って来いよー!」って唄いながら走ったよ。

岩木神社近道こちら←に誘われて走ると、爆汗な急坂に!
一昨年もこちら←に誘われて爆汗した記憶が!
リンゴ園があるので、寄って欲しいんだよね。
車なら楽だけど。

1時間ちょいで岩木神社に到着。
自転車をアースロックして、いざお岩木山へ!


緩い坂道はゆっくり走る。って、すぐに急坂になり歩きに。
頂上までのコースタイムは4:30。
身軽だから余裕でクリア出来そう。
8時間コースの長丁場。
標高差が1400mもあり、これは苦難した塔ノ岳の馬鹿尾根ルートより厳しい。
なだらかな山道が続き、50分歩き続けて休憩。



七曲りという急登が続き、カラスの休場、姥石を通って、コースに書いてある沢沿いの急登へ入る前に休憩。
さすがに本州最北の地。森林限界が低く、高度1000mちょいでこの景色。



沢の急登は岩だらけでロッククライミングしてるようだったが、身軽だったから楽に登れたよ。
雨が降ったら沢の流れに逆らって登る羽目になってたよ。
沢の水はとても冷たく透きとおっていた。


登山靴でなく柔らかいトレランシューズで来たから痛い痛い!
尖った岩が当たり、足裏も指先もかなり痛めてしまった。しかも滑るし。
山頂はやはりガスっている。


下界の景色は楽しめたよ。あのあたりを走ったのかな。



紅葉にはまだ早く、僅かに色づいているだけだった。



沢の急登が終わっても、岩木山と言う名にふさわしく、巨大な岩場の急登が続く。


ガレ場は慣れてるけど、急登のガレ場は最悪。
体重を乗せた石が動くから危険極まりない。
下りはもっと怖いんだろうな。
雲行きも怪しくなり、雨粒が頬に当たり、いよいよ退散か?!って怯んだが、雨には降られることはなかったよ。
山頂が見えてきたが、吹き付ける冷たい風で体温が奪われる。身体を支えるのがやっと。
鳥ノ海に出たがコースが見当たらない。
地図通りに進んでも、道無き道を歩いてしまいブラックアウト寸前!
と、また登山道が現れてホッとしたよ。
山地図では右回りになってるが、実際は左回りだった。
後で良くコース図を見たら、出くわした沼は鳥ノ海ではなかったよ。一昨日の大雨で一時的に水が溜まったようだ。



これは鳥ノ海ではなく、もっと下の方に鳥ノ海はある。この水たまりの右側が正しいルート。


頂上までの岩場急登を強風に煽られながら、10時過ぎには意外にも早く頂上に到着した。約3時間15分かな。コースタイムより1時間15分早かった。



山頂でゆっくりくつろぐつもりが、冷たい強風で身体が冷えて足が震えた。
上はダウンにウィンドブレーカを着てるけど、足はタイツのみだったから。

山頂では完走リンゴ!


他に菓子パンとバナナを食べ、寒さで耐えきれずに食後の休憩もなく下山。
岩場ゴロゴロ急登を慎重に降りたが、バランスを崩して沢へ落ちるー!
寸前で左手が枝を掴み助かったよ。
強風と岩場急登は本当に恐ろしい。



沢の急登下りはいつもより慎重に。
何度か滑ったが、大事には至らず助かった。

やがて、少しフラットなふかふかな登山道になり、足休め?にならないだろう!って思いながらゆっくりジョギングして下った。


あっと言う間にスキー場のリフト乗り場に着き、終点の岩木山神社に12時過ぎに到着!



8時間のコースタイムが、休憩入れて5時間半で帰って来れたよ。
さすがに下りは太ももの筋肉が壊れるかと心配したが。
山門で売ってたアップルアイスが冷たくて最高だった!



すぐそばの300円で入れる温泉に浸かり、足を入念にマッサージ。
源泉掛け流しだからめちゃくちゃ熱い!
水シャワー浴びて冷却!

昼飯は津軽蕎麦と鳥の唐揚げ。
美味しかった!


岩木山さん、登らせてくれてありがとう。


自転車に跨り弘前駅へ向かう。
途中で気になっていたケーキ屋さんで、アップルパイとチーズケーキを買い、車内でむしゃむしゃ食べたよ。



お土産を買い、はやぶさに乗ってブログを書く。

大会を振り返って。
3回目のリンゴマラソンは、最後に痛いドラマが待っていたが、結果的には脚の痛みなくゴールできた。
岩木山登山も、天気には恵まれなかったが、無事に下山し、また次のレースに向けて良い練習にもなった。
完走することが如何に難しいか、また、下山することが如何に難しいか、その両方を学ぶことができ、とても有意義な東北遠征だった。

季節の変わりは早く、弘前市内もすぐに真っ白な景色に覆われるのだろうね。
走りやすい季節にしか訪れていない。
こんなに素晴らしい大会を運営して頂き感謝しています。

エントリー費は4500円。リンゴとTシャツか産地特産品が貰える。参加賞は新米2キロ!


エイドもそこそこ充実していて、スタートからゴールまでストレスフリー。私設エイドにはリンゴがたくさん!
シャワールームもあるし、無料送迎バスで無料の温泉に連れてってくれる。
改善点を挙げれば、毎年参加人数が増えているので、ゴール会場は各部門のランナーで混雑していた。
ラスト10kmの地点からハーフマラソンのランナーと一緒になり、給水ポイントで立ち止まって飲むランナーが多く、走りながらカップを取るのが難しくなる。

季節的にも残暑の10月上旬に開催され、更に上って下るやや厳しいコースだが、秋冬の本命フルマラソン大会の練習走行には丁度良い。
公認大会ではありませんが種目も豊富なので、これからフルマラソンに挑戦してみたい方にはお勧めです。

この素晴らしい大会が末長く続くことを願います。