第26回仙台国際ハーフマラソン


2012年12月15日、東日本大震災後に訪れた仙台。国際センターを会場とした研修会に参加した。
岩手・宮城・福島の三県が主催し、仙台市内の被災した街並みを目に焼き付け墓前で合掌。
激しく歪んだ道路、壁に亀裂が多数入ったマンションを見て、自然の破壊力の凄さに驚いた。
そして、3年と5ヶ月が経過し、今回はマラソン大会で再び杜の都の地を踏むことになったよ。仕事ではない(笑)
ハーフマラソンの自己ベストは、去年の12月に記録した89分30秒。寒かった荒川の土手に沈んだ嫌な思い出が蘇る。
国際大会とあって、国内外の有力選手が多数参加する。
過去の優勝者には野口みずきさんの名前も。
コース上ですれ違うところが多いので、エリートランナーの素晴らしい走りが間近で見れる大会だ。
ハーフマラソンであるにもかかわらず、東北地方最大の都市である仙台に集う参加者は1万人を超える。
仙台市陸上競技場をスタート・ゴール会場とし、新緑で美しい西行きと、新寺通という幅の広い道路を使う東行きのコース。

前日は低気圧が通過し、当日の天気予報は晴れ。雲一つない快晴になるかな。
やまびこに乗り、美味しい駅弁と麦酒で明日の好記録を妄想する。
駅弁は熊本県の食材を多く使ったハンバーグ弁当だ。


いつものスジャータアイス。

仙台駅に到着。


ホテル内の温泉に浸かりマッサージ。
体重はベストに近くなった。ハーフマラソン、ガチで走れるぜ!!

翌朝のホテルの窓からは、強風で揺れている木々が目に入り愕然としたよ。また恐怖(強風)だぜ。
スタート時間が10時5分なので、和らいでくれ!と念じても無理だよな。
地下鉄から会場へ向かうと、強風よりも強い初夏の陽差しに目が眩む。走れる環境じゃないよな!


タイムが早いランナーしか与えられないAゼッケン。
ランシャツは杜の色♪


ウォーミングアップ場は専用グラウンドだぜ。


Aゼッケン以外の人は入場できない。申告タイムは大田原の3時間15分にしたよ。静岡の3時間22分だと足りなかったみたいだ。
少し優越的な気分と、ギリギリなAだから場違いな気分が錯綜する。
マネージャーにジャージを渡し、とても走りやすいトラックを軽く2周して、既に汗が噴き出て呼吸が荒く、弱々しくスタートラインへ向かう。
Aゼッケンの最後尾に並んでスタートの合図を待つ。
暑い陽差し。暑い陽差し。暑い陽差し!!
スタート10時でも20度は超えていたような気がする。
大会前の練習は10時から野川で10km走っていたが、その時よりも暑い!
こんな暑い中で大丈夫??
色々考えていると車いすの部がスタート!
スタートラインへ前進。
文句言ってもピストルは鳴るんだよ!諦めろ!!

泳げないのに、無理やり川に落とされた小学生のような気分でスタートしたよ。


木陰が多い西へ向かうコース。強烈な陽射しを浴びて走るランナーを杜の木々が守ってくれている。


木漏れ陽が差す緩い上り基調の道が目に入る。広瀬川を渡り、研修会場に使用された国際センターを眺めて走る。
暑いわりに5kmは20分42秒のまずまずの滑り出し。


しかし、7km過ぎから猛烈に脇腹が痛くなった。暑さで呼吸が荒くなったか。冷たい水を腹にぶっ掛けたからか。
ペースを大幅に落としても痛みが取れない。10kmも走らずにリタイヤの文字が浮かんだよ。
後続のランナーの邪魔にならないように、片側3車線道路の端っこをみっともないスピードで走った。
杜の都に沈むか・・・。顔面が苦痛に歪む。


木陰の中をゆっくりとジョギングしていたので徐々に体温が下がり、杜の薫りを楽しみながら抜かれたランナーと同じスピードで走れるようになった。この素晴らしい欅並木の新緑を見ながら走れるのは感動的だ。
10kmは43分34秒。約2分ロスしたが、沿道からの途切れない声援にも助けられて、徐々に本来の走りになれたよ。
次第に呼吸も落ち着きペースが回復して、スタート会場に向かう緩い下り坂でペースアップ。
競技場を通過した15kmは1時間4分42秒。


東行きは木陰がまったくない!暑すぎる!!
JRの跨線橋がゆらゆらと見えて、その上り坂はハエが止まるようなスピードだったような気がする。
暑すぎる!!


6車線道路を全て閉鎖してランナーが走るのだが、全く日陰がない広すぎるコース。杜の都は西側だけだったの??
暑すぎる東コースを折り返し、また地獄の跨線橋越えにチャレンジ!残り1km。なんとかペースを落とさずに越えられて、下り坂でさらに加速させ、そのまま競技場へ飛び込む!!


美しすぎるトラックでラストスパートしてゴール!!




走行記録

https://go-wellness.epson.com/neo-run/user/view/shareWorkout.html?shareId=905061028009120100000000000




90分切りは達成できなかったが、この酷暑の中でよくめげずにラストスパートできたなと自分で褒めたよ。
競技場内の温水シャワーで汗を流し、特設会場でB級グルメを満喫。牛タンのオンパレード&ビール!

店舗が少なくてもの凄い並んだ。競技場の店舗は野球の試合がないから休業だった。色々な種類のお店が入っていたので、イベント時には開店して欲しいよね。

お腹が膨れたから杜の都をマネージャー様と一緒にお散歩へ〜。
何回も暑かった!暑かった!と愚痴を言い(笑)
震災後に見たマンションの壁の亀裂は見事に修復されていたよ。


早瀬〜踊る光に揺れていた君の瞳〜♪


仙台駅にて甘味。


夕飯はあつあつほかほか牛タン弁当の食べ比べ♪



大会を振り返って。
東北最大の都市で行われたハーフマラソン大会。
集ったランナーは1万人超。
有名な内外の国際ランナーに混じって、一般市民が多数参加するハーフマラソンはこの仙台国際しかないでしょう。
スタート時間が10時5分なので、都内からの日帰りも十分可能だ。

今回はAゼッケンというエリートクラスだったので、荷物の預けや着替え等、スタートからゴールまで全くストレスなしで大会を終えることができた。美しく素晴らしい陸上競技場内で、国際ランナーと共にウォーミングアップすることもできた。競技場内には100円で使えるシャワー室もある。

5月開催の国際レースは珍しい。気温も高く記録は望めないでしょう。
しかし、「杜の都」の素晴らしさを参加者に味わってもらうには、若葉が映える5月上旬がもっとも適しているのかな。
初夏の陽射しはとても暑かったが、欅並木に揺れる杜から吹き降ろす風が火照った身体を冷ましてくれたよ。お陰様でリタイヤすることなく完走できた。

だだっ広い道路を全て閉鎖して走るのも爽快で気持ち良かった。沿道の声援が途切れることなく、新緑から生み出す新鮮な空気と相まって、ハーフマラソンではあるがかなり勇気を貰えた。
素晴らしい街、仙台。また来年も参加したい大会となったな。